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掛樋 勲; 戸澤 克弘; 松本 俊一; 田中 健哉; 吉氏 崇弘*
JNC TN9400 2000-053, 99 Pages, 2000/04
本研究は、従来のPurex再処理法-ペレット加工法と異なるシステム概念の乾式リサイクルシステム(乾式再処理-射出成型(金属燃料)、振動充填(酸化物燃料)加工法)における操業性評価に係るものである。乾式リサイクルシステムは、工程機器で処理した燃料(使用済み燃料、リサイクル燃料中間製品、リサイクル燃料製品)を固体の形で次の工程へ移送するバッチ処理システムである。このため、工程間の燃料移送はハンドリングロボットを用いて自動化された物流システムで行う。本研究では、米国アルゴンヌ国立研究所(ANL)の金属燃料プロセスを例に、乾式プロセスのロボットによる自動化操業システムについて、ロボットの必要機能、ロボットと工程機器の相互の操作性、動作・移送時間等の観点でシステム評価を行った。評価は、プロセス機器、機器動作、プロセス移送物及びハンドリングロボット機能の現実化したモデルをシミュレーションコードに組み込んで、ロボットによるプロセス操業をシミュレーションする、バーチャルエンジニアリング手法を適用して行い、ロボットによる乾式プロセス物流操作の現実性を示した。またプロセス設計、技術開発の進捗による、より実際的で、合理的な乾式システムの物流システム構築の課題を摘出して示した。
戸澤 克弘; 松本 俊一; 掛樋 勲
JNC TN9400 2000-052, 110 Pages, 2000/04
本研究は、従来のPurex再処理法と異なるシステム概念の乾式リサイクルシステム(乾式再処理)について、主要機器であるカソードプロセッサ(蒸留器)の蒸留挙動を模擬し、処理時間及び物質収支などを把握するための蒸留解析コード及び、プロセスセルの冷却挙動解析をパーソナルコンピュータ上で実施できるように解析モデルを作成したものである。これらは、乾式リサイクルシステム構築、評価のためのシステム解析ツール(設計ツール)開発の一環として行ったものである。カソードプロセッサ蒸留解析コードの作成にあたっては、検証計算としてベンチマークデータが公開されている2次元キャビティ内の自然対流問題のベンチマーク解と本解析コードでのパーソナルコンピュータ上での計算結果を比較した結果、よく一致することを確認した。次に、本解析コードの精度向上、作業効率向上を目的とした改良を行った上で、本解析コードを用いてカソードプロセッサを模擬した円筒状の密閉容器の体系にてCdの蒸留について蒸留解析を実施し、蒸留挙動がシミュレーションできることを確認した。乾式プロセスセルの冷却挙動解析モデルの作成に当たっては、ワークステーション上の詳細解析モデルとのベンチマーク解析からパーソナルコンピュータ上でも十分な精度でモデル化できることを確認した。定常解析によりセル内の流況と温度分布を確認した上で、非常時冷却過渡解析を行った結果、定常的にはヒートバランスがとれた条件であっても、初期の段階で過渡的な温度ピークが発生することがわかった。さらに過渡解析の最終的な定常値は非定常変動の部分的な循環流のでき方に左右され、現象自体の不安定さに影響される可能性があるため、セル空調系の設計にあたっては、冷却ガスのよどみ部に発熱に伴う循環流を起こさない設計とする必要があることがわかった。
吉田 浩; 小西 哲之; 成瀬 雄二
JAERI-M 9747, 36 Pages, 1981/10
D-T核融合炉の燃料循環系を対象としたパラジウム拡散器およびこれを用いた燃料精製システム(Fuel Cleanup System)に関する予備的な設計を行なった。パラジウム合金膜の適用性は、筆者らの既往研究に基づいて検討した。パラジウム拡散器の操作条件は実験により決定し、その形状、大きさはコンピューター解析結果にに基づいて設定した。精製システムの設計は、Los Alamos Scientific Laboratory)のTSTA(Tritium Systems Test Assembly)における供給ガス条件に従った。本システムの必要機器は、パラジウム拡散器、触媒酸化反応器、低温トラップ、亜鉛ベッド、真空ポンプなどであり、システムの単純さや操作条件において幾つかの利点が挙げられる。この設計は、容易に他のD-T炉燃料排ガス条件に拡張することができる。
吉田 浩; 清水 徳; 松田 祐二; 成瀬 雄二
JAERI-M 9677, 24 Pages, 1981/09
本研究は、核融合炉燃料循環系の水素精製工程にパラジウム膜法を適用することの可能性について検討することを目的としたものである。パラジウム膜としては工業的にも実用に至っているPd-25wt%Ag合金膜をとり上げ、水素ガスとしてはH、Dを用いた。実験より、この合金膜のH、Dに対する透過特性は比較的高い操作圧力・温度の下においてもSieverts則及びArrhenius則が成立することが確かめられ、透過係数と操作条件(圧力、温度)とを関係づける実験式が得られた。なお、透過係数、拡散係数において同位体効果が認められたので、これらについても圧力、温度との相関に係を求めた。